今回は「3歳~4歳児が食べる量と栄養バランス」のお話です。
食育アドバイザー資格を保有しており、乳幼児期の栄養学や食育などに関する知識は一通り学び、日々のごはん作りにおいて役立てられるようアレコレ試行錯誤中のサワママです。
さて前回は2年前に「1歳~2歳児が食べる量と栄養バランス」記事をまとめましたので、今回は前回記事を振返りながら「3歳~4歳向けバージョン」をお届けします。
3歳~4歳児が1日に食べる量の目安や栄養バランスの数値的な指標について、グラム付きの計測写真を用いながらより分かり易くシンプルにお届けします。食いしん坊な娘に好評な簡単な献立例もあわせてご紹介しますので、幼児食作りでお悩みの方へ少しでもお役立ちできればうれしいです。
パッと読むための目次
我が家の食育・考え方
離乳食過程を経た1歳~2歳からステップアップした先は「3歳~5歳児」という年齢枠でくくられて、栄養バランスや摂取カロリーの指標が与えられています。
今回あえて「3歳~4歳」という枠で区切ったのは、4歳4ヶ月になる娘がいるので公式的な目標数値をふまえつつも『一般的な家庭での日常ごはん献立例や実態』についてお届けしたいという気持ちからです。
3歳~4歳頃の「食べる量と食事スピード・嗜好」は個人差が大きい
幼児期の栄養学的な観点からみると、「3歳~4歳頃の食べる量・食事スピード・食の好み/嗜好」については1歳~2歳頃以上に個人差が目立ってくる時期でもあります。(いつでも悩みは尽きない・・・)
また、周りのママ&パパさんからは「自宅だと食べるのが異様に遅い」「野菜など見向きもされない」「お肉類ばかり食べたがり便秘が気になる」「特定のモノしか食べたがらない」などの声も伺うことが多いです。どこのご家庭でも同じなのだな~と感じる瞬間でもあります。
娘の食事に関する悩みとの向き合い方
4歳になる娘は同じ幼稚園クラスのお友達に比べると、大きめ・ジャンボさんです。
一日の食事量が多過ぎるのかも、あまり噛まずに食べているのかな、と悩んだ時期もありましたが、風邪もほぼ引かずにタケノコのようにスクスク育ってくれているし「個人差・時期によるもの」のだと思考を切り替えるようにしました。
食いしん坊な娘でして比較的なんでも好き嫌いせずに食べてくれますが、便秘気味な時や疲れた時などは「お夕飯前にオヤツを食べたい!!」と大絶叫する時もあります。作った朝ごはんを嫌がり、菓子パンのような甘いパンを欲しがる時も多々あります。
1食で見ると栄養バランス崩壊しているけど、1日トータルで見たらまぁOK、1週間トータルで見ればトントンであればヨシ!と考えて、ゆるーい食育を続けています。
ですので、これからご紹介する栄養バランスはあくまでも参考指標として捉えてくださいね。
お子さんの心身にとっての一番の栄養は『笑顔なママがつくってくれるごはん』です。
3歳~4歳児が食べる量と1日の栄養バランス
3歳~4歳児が必要とする1日のカロリー量などについて、厚生労働省が提示している『日本人の食事摂取基準(2015年度版)』『食事バランスガイド』に基づき一部を要約して分かり易くご紹介します。
○3歳~4歳(5歳)児が必要とする1日のエネルギー量は男の子で1,300kcal、女の子で1,250kcal
○平均15キロ前後の体重見合いから胃の容量を考え、1食で食べれる目安量は約500ml程度
★体を動かすエネルギー源となる主食(ごはん、パン、麺類など):1日に3~4つを組み合わせる
(例)白ごはんお茶碗1杯+食パン1枚+うどん麺類160g
★体を作るタンパク質源となる主菜:1日に3つを組み合わせる
(例)お夕飯にハンバーグ、あるいは、コロッケ、朝ごはんで卵焼き+お夕飯に魚の塩焼き
★身体の調子を整えるビタミン源等となる副菜:1日に4つを組み合わせる
(例)具沢山なお味噌汁+野菜炒め+ポテトサラダ
★骨を作るカルシウム源等となる乳製品:1日に2つを組み合わせる
(例)牛乳コップ半分+スライスチーズ1枚、ヨーグルト
★オヤツかわりにもなる果物:1日に1つ~2つを組み合わせる
(例)みかん1個+りんご半分、梨半分+柿1個
目安となる参考指標は上記のとおりですが、我が家の実態に照らし合わせると明らかに「果物が多い・乳製品が多い」という現実が見えてきます。
みなさんのご家庭はいかがでしょうか。
1日に必要な食事量・栄養バランスを「グラムで視てみる」
次に実際の食品量とご自身の感覚とのズレがいかほどかのチェックも兼ねて、栄養バランス目安を視覚的にお届けします。
活動のエネルギー源となる主食・炭水化物量
先ずはみんな大好き!な白ごはんから確認してみましょう。
写真は娘が2歳頃から愛用しているセリアで購入した子ども用お茶碗です。1食あたり100g程度が目安となりまして、子ども用お茶碗に軽く1杯よそうと100gになります。
ちなみに参考として、写真は1歳~2歳児向けはお茶碗半分とちょっとくらいの70gが1食辺りの目安量です。左側のクリアタッパーもセリアで購入したものですが、容量140g入ります。4歳になった今も重宝しております。小食気味なお子さんや白ごはんが苦手なお子さんは、少ない量で他の食品で補えるといいですね。
こちらはコーンと白ごまを混ぜ込みお結びにしたものです。過去記事「おすすめ具沢山おにぎり6種」でもご紹介したのですが、我が家の冷凍庫には色んなおむすびをストックしております。
「朝は小食でなかなか食べたがらない・・」「大きいお結びだと食べ辛くボロボロこぼしがち」というお子さんは小さ目のを2つ、朝ごはんに食べて貰うのもおすすめです。
我が家定番なトヨ型パン型で焼いたミルクパンです。基本的に娘の朝ごはんはパンでして、薄切りにしたパンにジャムやハチミツをかけるか、ハムチーズを乗せたものを2枚食べて貰っています。なお、市販の食パンであれば1枚、ロールパンであれば2個が1食あたりの摂取量目安になっています。
なお、甘いパンだとエンドレスに欲しがってしまって困るので、カリカリに焼いて噛み応えを出したり、果物や卵焼きなどの副菜をなるべく添えて満腹感が出るようにしています。
おイモさんは軽食代わりにもよく食べています。過去記事「シャトルシェフでの保温調理生活」でもご紹介したシャトルシェフにお任せで常時ストックしています。1食あたりの目安量は70g程度です。ですが、我が家の場合、目安量よりもずっと多めに食べてますね・・・、汗。
身体を作る主菜・タンパク質量
お魚類であれば1食辺りの目安は50gになります。写真は1歳~2歳頃に撮影したもので、実際は写真の2倍量に該当します。2年前は食べ易いようにと細かく切り3個程度を与えていました。
最近はホッケの一夜干しや鮭の塩焼などを扱うことが多いのですが、写真の場合ですと1日の摂取量目安は半身分となります。実際に我が家では娘と半分個するか、半分はほぐし身にして冷凍ストックしておき、チャーハンなどの混ぜ込み具としてアレンジすることが多いです。お魚単体だと苦手なお子さんの場合は、ほぐし身ストックはチャーハンや混ぜ込み具にすると意外とアレンジし易いので便利です。
大豆や豆製品の1日の摂取量目安は50g程度です。写真は木綿豆腐でして、冷奴にしたりお味噌汁の具にして食べることが多いです。なお、冷奴の場合は醤油はかけずに、豆腐のまま食べさせています。
身体の調子を整える副菜・ビタミン量
副菜として取り入れやすいのは、生野菜サラダやポテトサラダ、ほうれん草のバター炒め、野菜炒めなどです。トマトやピーマン、人参などの緑黄色野菜の場合は100g程度、カロチン量が少ない大根やキャベツ、白菜などの淡色野菜は120g程度が目安量です。
4歳頃から生野菜を嫌がるようになったので、スパゲティサラダにこれでもかー!!というほどにモリモリと野菜を放り込んだのを食べて貰うことが多いです、笑。(過去記事「サラダ作り置きレシピ」)
骨を丈夫にする乳製品・カルシウム源の食事量
牛乳はコップ半分~1杯が1日の摂取量目安です。写真は娘用コップに半分100㏄を注いだ状態です。
牛乳が苦手だったりアレルギーで飲めないお子さんもいらっしゃるかと思いますが、娘は幸い「にゅうにゅう~♡」とご機嫌飲み干してくれます。なんとなく、手抜きな朝ごはんでもオリゴ糖を混ぜ込んだホットミルクを飲んで貰えれば帳消しのような気になります、汗。
なお、便秘予防ケアとして毎朝ホットミルクか、自家製ヨーグルトへオリゴ糖を溶かして飲ませています。赤ちゃん時代から長いこと、娘の便秘問題と向き合っているのですが、カイテキオリゴは欠かしたことがありません。
もしも長年、お子さんの便秘でお悩みの方がいらっしゃいましたらお試しください(*^^*)
エネルギーの補食・軽食となるおやつ・果物類の食事量
果物は150g~200g程度が1日の摂取量目安です。写真は青りんご半分とみかん(大)1個で170g弱です。私に似たのか、果物大好きな娘はリンゴだとほぼ丸々1個食べてしまいます・・。1日に占める果糖の割合がとても高めです、汗。
手作り蒸しパンやパン、クッキーなども一定分量を決めてオヤツとして与えています。
なお、市販お菓子を与える時は袋のまま与えることはせずに、必ずお皿によそって食べて貰うことで、娘本人にも「どれくらい食べた」というのが視覚的・体感的にも分かり易いように工夫しています。
3歳~4歳児の日常的な献立7例
最後に我が家の日常的な献立例を参考としてご紹介します。
定番な朝ごはん:手抜きもあれば頑張れた日もある献立3例
幼稚園へ送り仕事へ向かわねばならないバタバタな朝の手抜きごはんの一例です。
<主食>食パンのポケットサンド:食パン半分+ハムチーズ+人参マリネ+レタス+マヨネーズ
<副菜>ハンペンのコーンお団子:無添加ハンペン+コーン
<乳製品>カロリーオフのヤクルト
<果物>ミニバナナ
娘的には珍しく「ごはん」だった日の朝ごはんの一例です。果物の割合が高めですね~
<主食>サツマイモ炊き込みおむすび:サツマイモ+ごはん+白ごま
<主菜>具沢山オムレツ:卵半分+チーズ+ミックスベジタブル
<乳製品>カロリーオフのヤクルト
<果物>ミニバナナ、ぶどう
コチラはここ最近の定番メニューの一例でして、主菜が見当たらない日の一例です、汗。
ローテーションとしてパンの味付けをジャムやハチミツ、チーズに変えたり、野菜や小豆を混ぜ込んだパンを焼いたりと飽きないようにしています。
<主食>パン:パン+ジャム類/ハムチーズ類
<副菜>コーンスープ、サツマイモ
<乳製品>オリゴ糖入りホットミルク、ドライフルーツ入りヨーグルト
<果物>ミカン
週末のお昼ごはんやお弁当の献立2例
平日のお昼ごはんは幼稚園での給食サマサマに頼り切っているので、週末の頑張ったランチや遠足弁当をご紹介します。写真は我が家定番な市販ロールパンに挟んだだけの簡単ホットサンドです。
<主食>ホットサンド:パン+卵+魚肉ソーセージ+チーズ+レタス+マヨネーズ
<主菜>ウィンナーソーセージ
<副菜>サツマイモ甘煮
<乳製品>ヨーグルト:ジャム+オリゴ糖ヨーグルト
3歳頃のお弁当の一例です。4歳となった最近の食べる量と比較すると、全体的にボリュームが少ないです。
<主食>グリーンピースごはん:ごはん+グリーンピース+白ごま+トウモロコシ
<主菜>野菜入り煮込みハンバーグ:肉+玉ねぎ+人参+トマト等
<副菜>アスパラベーコン巻き:アスパラ+ベーコン
<副菜>卵焼き:卵+ブロッコリー+チーズ
<副菜>茹でジャガイモのマヨネーズ焼き:ジャガイモ+マヨネーズ+チーズ
<副菜>花形のかまぼこ:魚肉
<果物>梨
作り置き活用した手軽なお夕飯献立2例
和風ごはんの定番メニューの一例です。厚揚げ豆腐は栄養価も高いうえにお手頃価格なので重宝しておりまして、フライパンでコンガリと焼いてサッと醤油とミリンで照り焼きにすると立派なオカズに大変身してくれます!
<主食>白ごはん
<主菜>豚肉と厚揚げ豆腐ソテー:肉+豆腐
<副菜>人参しりしり:人参+卵+白ごま
<副菜>サラダ2種:茹で卵、レタス、トウモロコシ、スパゲティ、キュウリ、カニカマ、コーン等
<副菜>切干大根の煮物:大根+人参+油揚げ+高野豆腐
<副菜>ポタージュスープ
コッテリ~な洋風メニューお夕飯の一例です。
<主食・主菜>ミートボールのトマトソース煮込み:ごはん+鶏肉+玉ねぎ+トマト+人参等
<副菜>ポテトオムレツ:卵+ジャガイモ+チーズ+コーン+玉ねぎ等
<副菜>サラダ:キャベツ+レタス
<副菜>冷奴:木綿豆腐
<果物>ミカン
食事量や栄養バランスを手軽に整えたい方へ向けて
手軽に栄養バランスを整えたいけれども何処から手を付けたらいいのかわからなかったり、お子さんの偏食に悩み過ぎて疲れてしまう場合には、市販品やお助けサービスをまずはお試し的にトライされてみるのはいかがでしょうか。
実際に我が家の場合は、妊娠中の酷いツワリで娘ごはんを全く作れなかった時期は、お惣菜に頼ったりラディッシュボーヤなどの予め献立がシッカリと用意されており、手軽に作れるサービスに頼りました。
結果的に「何が何でも自分で作らないと!解決しないと!!」とプレッシャーを感じてしまうよりかは、良いサービスや補助食材などを活用することでグッと状況が改善できたように感じています。
■20分で簡単手軽に主菜&副菜が仕上がる「KitOisix」お試しセット
献立でお悩みの方やご多忙なママ&パパへ向けて、カット野菜や調理が済んだお肉・お魚と特性合わせ調味料と簡単丁寧なレシピも付いた「KitOisixセット」を使って手軽に献立の幅を拡げてみるのはいかがでしょうか。20分ほどで主菜と副菜の2品が簡単に仕上がります(*^^*)
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■娘の便秘予防ケアに
娘の便秘予防ケアに過去記事でも度々ご紹介しているオリゴ糖です。病院の便秘薬からどうにか抜け出したい・・という思いで始めたオリゴ糖生活ですが、自然本来のチカラで解消できたら理想的ですよね。
もしも長年、お子さんの便秘でお悩みの方がいらっしゃいましたらお試しください(*^^*)
まとめ
3歳~4歳児の1日の栄養バランスや食事量、献立実例のお話でした。今回の記事を執筆して知識の棚卸しをしたり、実際のグラム単位で改めて計測してみると自覚している分量や感覚とのズレを認識でき、見直すキッカケになりました。
「食育アドバイザー資格保有者」などと言いながらも、完ぺきな幼児食やごはんを日々作れている訳ではありません。
ただ、願わくば『正確な栄養バランスを摂らなければ』とガンジガラメニなってしまうと、いつしかストレスが大きくなってしまい、娘へも『残さず食べなさい!!』のような暗黙のプレッシャーが生じてしまうのは避けたいと考えています。
『みんなが楽しく笑顔で食卓を囲む』なかで、旬の味覚を一緒に味わったり、クリスマスやハロウィーンなど季節の行事ごとを家族団らんの中で楽しめることが一番の食育です。
今日もみなさんの食卓が健やかなものでありますように。
最後まで読んで下さりありがとうございました。