今回は「『子どもが育つ魔法の言葉』という書籍レビュー」をお届けします。

過去記事でも幾度か「おすすめ図書」としてご紹介してきましたが、育児等で悩んだり自分を省みたい時に必ず手に取り読み返している『バイブルのような1冊』です。

本書冒頭に記載された「子は親の鏡」という詩は、60年以上も前に書かれ、そこから時代の流れにあわせて幾度か手が加えられてきたようですが、ご多忙な方はこの「子は親の鏡」という詩をじっくりと読んで頂けるだけでも充分です。

もしも今現在、育児で悩んだり現状を省みたい方やこれからの育児スタイルを考えたい方などへ向けて、本書の概要や自身が感じたことなどを分かり易くご紹介します。

 

 

世界中で共感を得ている「子どもが育つ魔法の言葉」

具体的な書籍レビューに入る前に、本書の特徴やポイントについて大まかにまとめてみます。

本書が好まれる読者層について

  • 初めての育児をスタートされるすべてのパパ&ママ
  • ノウハウ本やハウツー本とは異なる育児図書をお探しの方
  • イヤイヤ期や反抗期フェーズなどでこれまでの育児スタイルを省みたくなった方

 

本書の構成や特徴について

  • 冒頭に「子は親の鏡」というメッセージ性の強い詩が掲げられており、本書内容が要約されている
  • 総頁数は260頁で19章から構成され、悪いスタイル(『けなされて育つと子どもは人をけなすようになる』など)と良いスタイル(『誉めてあげれば子どもは明るい子に育つ』など)とでシンプルな章立てであり、自身が気になる章から読み進められる
  • 分かり易い表現と具体的なサンプルシーンとで描かれているので、イメージが沸きやすい
  • 読み手の心を励ますような温かいメッセージ性で統一されており、『私は出来ていない』など(育児で悩んでいる最中の)読み手を傷付けてしまうような表記はない。誰もが安心して読み進められる

 

数ある育児書の中には、今現在悩んでいるから藁にもすがる気持ちで手にしたはずなのに『読まなければよかったな』と余計に落ち込んでしまうものなどもあります。

本書は『誰もが安心して読み進められる』ものであり、読み手に向けた愛がある温かいメッセージ性で統一されています。今出来なかったら、明日から少しずつ意識を変えていければ十分なのだと背中を押してくれます。

 

 

家庭教育に生涯を捧げたドロシー・ロー・ノルト(著者)

著者であるドロシー・ロー・ノルトについて、PHP出版社HPより一部引用してご紹介します。

著者:ドロシー・ロー・ノルト Dorothy Law Nolte

出身:1924年1月12日 ロサンゼルス出身

生い立ち

・40年以上にわたり家族関係についての授業や講演を行いながら家庭教育や子育てコンサルタントにつとめた。自身としても3人の子どもを持つ母親、2人の孫の祖母である。2005年11月にご家族に見守られながら永眠。

・1998年に本書が創刊され、22ヵ国国語に翻訳され、詩「子は親の鏡」は37カ国語に翻訳されている

家庭教育における親子の問題に対して、温かく見つめるまなざしや長年にわたる著者自身の経験に裏打ちされた子育てに対するあたたかい言葉は国境を越え、世界中で愛されています。

 

 

「子は親の鏡」悩んだあなたへ届けたい温かい言葉たち

本題の書籍レビューについては、私の心にズッシリと響いたポイント4つに絞ってお届けします。

 

守ってあげれば、子どもは、強い子に育つ


37カ国語で世界中でも共感を得ている「子は親の鏡」という詩を始めにご紹介します。

なお、赤字箇所は私自身の心にとくに響いた部分です。子どもを守ってあげることが結果的に「子どもを強くする」という考え方は、とくに何度も反芻して読み返した一文です。

 

けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる

とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる

不安な気持ちで育てると、子どもも不安になる

「かわいそうな子だ」と言って育てると、子どもは、みじめな気持ちになる

子どもを馬鹿にすると、引っ込みじあんな子になる

親が他人を羨んでばかりいると、子どもも人を羨むようになる

叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう

励ましてあげれば、子どもは、自信を持つようになる

広い心で接すれば、キレる子にはならない

誉めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ

愛してあげれば、子どもは、人を愛することを学ぶ

認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる

見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる

分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ

親が正直であれば、子どもは、正直であることの大切さを知る

子どもに公平であれば、子どもは、正義感のある子に育つ

やさしく、思いやりをもって育てれば、子どもは、やさしい子に育つ

守ってあげれば、子どもは、強い子に育つ

和気あいあいとした家庭で育てば、子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる

 

なお、この詩に励まされることが多いのでいつでも目に留まるように写真立てにカバー裏を挟み込ませて、リビングの無印ラック棚の上に鎮座させています。活用しているのは、「子どもが育つ魔法の言葉」PHP文庫さんの特装版です。手持ち用と保管用とで2冊を持っていますが、本書はカバーが2部構成になっており、カバー裏面にこの詩が掲載された特装版となっています(カバー裏の特装版アイディアは有難い・・!)。

 

 

「家庭内ルール」毎日の親の姿こそが子どもに最も影響力を持つ

「自分の毎日の姿が子どもへ最も影響力を持つ(本書P6引用)」といわれると、ドキリとします。子どもはいつも親の姿をみて、常に親から学んでいるのです。

この『ドキリっ』としてしまう背景を紐解くならば、きっと自分の中で後ろめたさなどもあるからでしょうね。完璧な母親ではないし、育児に対しても自分自身に対しても100%の自信を持てていないので。

ですが、そもそものところで「完璧にならなくてもいい」と本書(P50)ではメッセージが与えられています。

 

この「完璧にならなくともいい」という点に対して私の一例を挙げてみます。

娘の前で『良い母親・完璧な母親でありたい』という気持ちが強過ぎて、娘の前では「悲しさ・怒り」というマイナスな感情を押し殺して疲れ果てることが多いです。ですが、自分の感情を100%コントロールすることが土台無理であり、そもそものところで必要はないのです。

●子どもの前で『怒り・哀しみ』全ての感情を含めた「喜怒哀楽」を示してよい。むやみに子どもの前で感情的になるのはNGではあるが、だからといって親側がマイナスな感情を隠したり、感情を押し殺すのもよくない

●親が無理に気持ちや感情を隠そうとしても子どもは敏感に感じ取るものである。子どもの前では自分の気持ちに嘘をつかないことが一番であり、子どもが感情をうまく表現できる学びにつながる

 

「子は親の鏡」として完璧であろうとするのではなく、もしも今出来ていないことがあれば『出来ていない』と気付けた今の瞬間から明日に向かって新たに歩み始めればいい。

良い明日を描いてどんなに時間がかかったとしてもいいので理想に近づくための最小限な家庭内でのルールと方法を具体的に考えていければいいのです。

 

また、「家庭内ルール」を掲げる利点や考え方も興味深かったので要約してご紹介します。

家庭生活のルールを教える利点(P162)

・家庭内のルール(食事時間や整理整頓の仕方など)があるおかげで子どもの生活にも秩序が与えられる。完璧な親を目指さずとも、家庭内ルールを一緒に守る、ということを毎日の生活で示せれば充分である

・家庭内のルールを守る習慣がついていれば、子どもは学校や職場の集団生活でもより順応性を示せる

 

魔法の言葉なお、過去記事でもご紹介したのですが我が家にも暗黙のルール「大事にしたい家訓(笑顔を大切にする・家族への思いやりを大切にする・感謝の気持ちを大切にする・一日一日を大切にする)」があります。

 

きっとご家庭内での暗黙のルールのようなものはあると思うので、子どもだけに守らせるのではなく、親である自分自身がどうなのか、という視点を持ちながら子どもと接することができればいいですね。

 

 

 

「子どもを信じる」ことの大切さ

『自己憐憫』という言葉があります。自分はなんてかわいそうなんだろう、と惨めな気持ちになり悲劇のヒロインのように「可哀そうな私」という感情に浸ってしまいたくなる瞬間ってありますよね。

この自己憐憫は厄介なものであり、一度ハマると泥沼のように身動きが取れなくなってしまうのです。「可愛そうな私を誰か引き上げて」と自分では前へ進めなくなるのです。

みなさんも御心当たりはないですか。

 

ですが逆に『心が折れそうな時や何があってもいっさい弱音を吐かないような強靭な精神の持ち主になる必要はない』とも本書P66内でメッセージが与えられています。

逆境に陥った時に挫けずに立ち向かうことができれば十分なのであり、子どもに対しても同じように「辛いことがあってもこの子なら乗り越えられる、大丈夫」と『子どもを信じる』ことが大切なのです。

 

娘は今4歳なのですが、この『子どもを信じる』というのは地味に難儀なことだと感じることが多いです。

例えば、英語幼稚園の週末課題であるジャーナル筆記があるのですが、テーマに合ったイラストと英語センテンスを書き上げる必要があり、娘にとってはかなり労力を要します。「難しいからママやってよー」と泣きつかれることも多々あり、その都度なんとかなだめてどうにかこうにかジャーナル筆記を仕上げています。

きっと本当のところは、出来ないのではなくて「やりたくない・違う遊びを楽しみたい」という気持ちがあるので私に泣きつくんですよね。

 

本書P73において、具体的なアドバイスが書かれています。

●子どもがしょげている時は親もついつい「かわいそう」に思ってしまうが、親も子どもと一緒にしょげていたら子どもはますますやる気を失ってしまう。

●子どもが「もう一度やってみよう」と思えるようにチャンスを与えることが大切である

●親の自分が苦手なことは「子どもも苦手である」と間違った思い込みを捨てる

とくに3点目の「親の自分が苦手なことは子どもも苦手であろう」といった間違った思い込みをしがちである指摘は、今後改めようと強く意識した点でもあります。

親の役目は、子どもを信じ励まし導きながら埋もれている能力を引き出してあげることなのです。

 

子どものやる気を引き出すポイント

本書における具体的なアドバイスとしては「子どもに自力でやらせてみて自身を付けさせるべき時もあるし、あるいは、親の助けが必要な時もあるため、その時々の子どもの状態を親はよく見極めておくべき」とありました。

 

最初にアドバイスを与えて手助けをしておき、後は子どもに任せること、子どもが自力でやり遂げられるように見守ることが大事なのです。

娘の行動の先を読んでしまい何かと先回りしがちである私にとってはとても耳が痛い話です・・

 

 

 

自信は子どもの将来を決める

娘はよく「大人になってからもずーっとずーっとママと一緒に遊んでいたいな」などと心が温まる言葉を沢山かけてくれます。その都度「ママもだよ~、ずーっと一緒にハッピーな毎日をたのしもうね」と返しています。

ですが、現実的には子どもとずっと一緒にいられるわけでもなく、娘の成長につれてお友達と過ごす時間のほうが長くなり、社会へ出ていく日がすぐやってきます。

親の手を離れたときに「子どもが強く生きていけるかどうか」「自信を持って自分の力で道を切り拓いていけるか」「人を素直に信じ、温かい家庭を築けるかどうか」は今のこの子どもの時代の過ごし方で大きく変わってくるのです。

●子どもに自信をつけさせることは、子どもの将来への親からの大きな贈り物である
●『どんなことがあっても、親はいつも子どもの味方であることを教える』ことが大切であり、その結果、子どもは大人になってからも強く生きていける子に育つ

今のこの瞬間瞬間の、親と子で一緒に密着して過ごせる子どもの時代をとおして伝えていくことが大切なのです(本書P248)。

 

私から娘と春先に生まれてくる2人目の子へ向けて、これからも長い時間をかけて「ママはいつでもあなたたちの味方である」と言葉だけでなく、行動をともなわせて示していきたいものです。

 

 

おわりに

「子どもがのびのびと幸せに育ってほしい」という思いや願いは、多かれ少なかれきっとみなさんお持ちです。

本書末尾にあるジャック・キャンフィールド氏による推薦の言葉に『親という仕事は尊い仕事である』とあります。私を選んで産まれてきてくれた娘や春先に出会える2人目に対して、責任を持ち自分を律しながら子どもたちと真摯に向き合っていきたいです。

 

子どもたちを信じて、どうしたら温かい目で見守ってあげられるかを考えながら、

躾で悩むときには、どうしたら子どもを否定せずに巧みに導くことができるのかを考えながら、

親のエゴに依らず、どうしたら決めつけずに子どもの意思や考えを受け入れられるかを考えながら、

イジメなどで悩んだ時には、どうしたら子どもの気持ちに寄り添い励ませるかを考えながら、

あなたたちはとても大切な存在であるのだということをいかに伝えられるかを考えながら、

 

毎日の育児に向き合っていきたいです。

長くなりましたが最後まで読んでくださりありがとございました。

 

ご紹介した図書:子どもが育つ魔法の言葉(PHP文庫)

「子は親の鏡」という詩を目にして頂くだけでも初めは充分かもしれません。今回ご紹介したものは本書全体の一部分です。温かいメッセージが数多く掲載されているので、みなさんの心へも伝わり、少しでも穏やかな心の一助になれればうれしいです(*^^*)