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【知育】 大人も楽しめる絵本☆Coccoさんの「南の島の恋の歌」は娘の心にも響いた模様

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Coccoさんの「南の島の恋の歌」という絵本をご紹介します。社会人3年目で仕事に悩んでいたときに買ったもの。2004年に河出書房新社さんから出版された少し前の作品です。この本を買った当時は負の感情などが渦巻いている中で読んだこともあり絵の繊細さが染み入ったのですが、あれから10年近く経ったいま、1歳2ヶ月になる娘の心も掴んでいるようです。

絵本はヒトの好みによるところが大きいと思いますが大人にも子どもにも幅広くおすすめなこの絵本についてお伝えします。

 

 

 

沖縄の風景を感じる作品

Coccoさんは沖縄県出身の歌手。1977年生まれ。歌手活動以外にも絵本やエッセイ集の制作や映画や舞台での演劇など幅広い活動をされている方です。

97年に出された「クムイウタ」というアルバムは高校生時代にかなり聴き込んだのですが、自傷的なきわどい歌詞も多かったので10代女子的なハジライで親に隠れて聴いてました(私だけかな・・・)。

 

 

絵本が描かれるまでの背景が深い

聴かれたことがある方に共感して頂けるかは別として、奥底から搾り出すように半ば取り憑かれているかのように歌い込まれた曲ばかり。「歌姫」的な技術の巧さという部類ではなくて、知らずと聴いてしまう惹き付ける感じとでもいいますか。個人的な見解ですけれど、拒食症や自傷を経験されたCoccoさんならではの世界観によるんだと思います。「クムイウタ」をリリースされた当時は二十歳そこそこ、「明るくはっぴー♪」な歌が多い世の中で負の感情や内面をさらけ出して歌うのはすごいインパクトです。

「クムイウタ」とは琉球方言で「子守り歌」を意味しますが、歌詞中は沖縄の風景が随所に感じられるものになっています。そんな「子守り歌」的にゆるーくやんわりと眺めつつ、色んな見方で楽しめるのがこの絵本。単なるストーリー仕立てではなくてCoccoさんの世界観で描かれた絵本です。

 

 

「南の島の恋の歌」

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さて、本題の「南の島の恋の歌」。仕様からお伝えしますと。前作の「南の島の星の砂」に続く2作目で30cm×21cmと大型のハードブック型。ストーリーを端的にいうと「人魚の切ない恋心」が描かれたものです。

 

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絵本によってみたところです。すごく繊細なタッチ。初めて目にした時はどうやって描いたのか分からず、木版画かなにかと勘違い。絵画知識に乏しい私なりに調べたところ「スクラッチ技法」というのだそう。下地にさまざまな色を引いた上に黒いクレヨンで塗り潰したものを上を引っかく=スクラッチ するものです。ものすごく時間や力も使う絵画技法なのだそうです。作風としてはマーブリングや墨流しに似た、偶然にできる色とスクラッチされたデザインが組み合わさって形になるものです。

さて、次に娘と私が好きなページから実際の絵本の中身を少し。

 

 

家族みんなで好きに楽しめる絵本

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中身はこんな感じ。物語というよりも「詩」的。幻想的な絵の世界観。明快なストーリー仕立ての本ではなく、絵を楽しむもの。私は娘用の絵本を選ぶときに「感性で楽しむ絵本」なら谷川俊太郎さんの「もこもこもこ」をはじめとした擬音語が多く、単純化された構図、といった絵本を選んでいました。

 

 

自由な解釈で思いおもいに楽しめる

そんな谷川さんの絵本観も素敵なのですがね。この絵本はまた一味違いまして。擬音語も構図も赤ちゃん向けではないのですけれど「読み手側に考えさせる・感じさせる」絵本で自由に楽しんで好きに解釈するタイプのもの。いや、むしろ「解釈」なんて小難しいこともなく、ただただ「あぁきれいだな」とだけ感じてもいいし、絵の世界観にとっぷり浸かる感じでも。教示的な絵本ではないので親子で一緒に絵を眺めて「きれいだねー」と和める絵本の時間がもてます。

本を初めて手にした当時は疲れ気味の社会人だったこともあり眩しいというか、心に染みた絵だったんですけれど、娘が産まれて一緒に読むようになった今は絵の細部までじっくり楽しむ感じにかわりました。気持ち的に余裕がでたのかもしれません。見るときの心理状況で変わるので、また10年後には心象がかわっているのかも。

 

 

親子でお気に入りをみつける

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私も娘もお気に入りのページ。彩りも多彩だけど女性の顔の周りには草花、魚、鱗模様など見れば見るほどに小さな発見があります。「ウォーリーを探せ」的な要素に近いです。1歳児とかは床の小さなゴミとか目ざとく見つけて大喜びしますよね。あんな感じで小さい魚を見つけたり模様をじーーーーっと集中して眺めて います。


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娘が何度もせがむページの1つ。下弦の月とくじらのページ。彩り豊かなページが多い中、深緑に黄色いシルエットが印象的なもの。小さい子ははっきり分かり易いものを好むと思っていたので意外。娘目線で考えると、逆に理解しづらいから気になるのかも。本屋さんの「子ども向け絵本」棚から対象年齢を参考に選んでいたので、親の思い込みを緩めて幅広い本に触れさせてあげるのが大切なんだなと考えさせられました。「1歳の子どもの選好、思考ってこんな感じ」と枠に入れてしまいがちだったので反省した次第です。

 

 

まとめ

「子どもへの読み聞かせは情操教育に高い効果がある」といわれると絵本選びにすごく慎重になっていました。実際にランキングの上位のものを中心に買っています。それはそれでもちろん喜んで毎日「読んで読んでー」とおねだりするくらいなのですがね。

でもある時、私の本棚(娘用の絵本棚と分けているので)からこの絵本を取出して以来、娘用の絵本とは違う反応で楽しんでいる娘。凝り固まってしまってる私の思考回路を解きほぐしつつ、娘には幅広い本を読み聞かせてあげたいなと思っています。今回は、Coccoさんの「南の島の恋の歌」をご紹介しましたがじつはもう1冊、楽園写真家・三好和義さんの写真集にもはまってるんですよね。お気に入りのページが多いのでこちらもいつかご紹介したいです。

でも。どんな絵本であっても親子でいっしょにゆるーく和めるものであればなんでもいいのかも。家族で和める絵本、おすすめです。